狙われた超能力者〜鍵を握る少女〜
屋上の入口にたどり着くと複数のスーツを着た男達が若い男の人と女の人を捕まえていた
その中の一人が片手を浮いていて今にも落ちそうな男の子に向けていた
「パパとママを返して!」
「…」
必死で叫ぶ男の子に無言のままでいる男
『その子を離して!!!』
突然の私の声に全員が振り向いた
「お前も超能力者か?」
『兎に角その人達を離して!』
「ふ…いいだろう。受けとれ!!!」
そう言って男は片手を下におろした
と同時に男の子が屋上から落ちていった
『なっ!?』
「まぁ…助からないだろうがな」
と言って笑い出した
本当に最低だ…
『絶対にあなた達を許さない!!!』
私は心の底から湧き出る怒りを抑え屋上から飛び降りた
「…あいつは…」
私のそんな姿を見た男が思い出したように呟いた
「戻るぞ。あのお方に報告だ」
そうして男達は男の子の両親を連れ消えた
……―――
…――
屋上から落ちる中何とか男の子を掴むことが出来た でも力を使いすぎたせいで助ける力が残っていなかった
『…っ…この子だけでも助けて!!』
そう叫んだ瞬間一瞬もの凄い力を男の子から感じたと同時に紫琉君の叫び声と共に体が地面寸前で浮いた