【短編】 先生・・・好きだよ


雨はだんだんどしゃぶりに近いぐらいになった。



「はー・・・お母さん遅いしー…」



なんて文句を言っている時だった。



「おーい大和ー!早くしろよぉ!」



それは確実に祐汰の声だった。

なんだか恥ずかしくて

目が腫れているのを気づかれたくなくて

逃げた…。

てか、逃げてるようじゃ。駄目じゃん!!双子なんだし・・
同じ家にいるのに!!

それでも逃げた。



「はぁはぁ・・ちょ・・・キツィ・・・



こんな事なら普段走っとけば良かった・・・」

そーゆーことじゃないか。

私は玄関に近い歴史資料館にいた。(逃げたらたどり着いた)

走り疲れたのか眠気が襲ってきた。



「ゆう・・・た・・・」



私はかばんを枕にしていつのまにか眠っていた。







*
< 8 / 58 >

この作品をシェア

pagetop