【短編】 先生・・・好きだよ


「・・・!・・・!・・・!」



意識の外で私を呼んでいる声がするよーな・・・



「・・と!・・・もと!榎本!」


「んにゃあ?」


「ったく。おい起きろ。眞深!!!!」


「はっ・・・はい!!??」


「はっ・・・はいってお前・・・面白いヤツだなぁ」


「な、なんだぁ!!奥村先生かぁ・・・」


「なんだ?そのよりにもよってこいつかみたいな顔は。」


「そっ・・・そんなこと」


「はははっ。まぁいいや。それより、こんな所に寝ていると陸上部に怒られるぞ!!」


「り、陸上部ですか・・・?」


「歴史資料館は陸上部のミーティング室も兼ねているだろ?」


「そうですね・・・」


「眞深、お前さ、具合悪いんだって?お母さんから電話来て
お迎えは遅くなるそうだ。」


「ぇえーーーーーーー!!」


「なんなら保健室で寝ててもいいぞ?」


「ぃや、いいです・・・。」


「じゃあ。教務室行くか?」


「そっそれは嫌!!!!」


「何だ?どうした?」



正直、教務室に行くと祐汰に会いそうだから・・・。



「別に・・・」


「そうか?じゃあ・・ここで静かに暖かくして寝ろよ?陸上部の武一先生には俺から言っとくから安心しろ。」



「え・・・・?」

「聞こえなかったか?」


「あっいえ・・・。聞こえました!!」


「ははっ。面白いヤツだなぁ。じゃあ俺は行くから。」


「・・・はい。」



正直言うと、奥村先生に下の名前で呼ばれたのと、
普段すごく厳しい先生が優しいのとで・・・・

心臓バクバクしてます・・・・!!!!

どうしよう・・・




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