君を抱きしめるから~光、たずさえて~
序章のための終章
「ボクとなっちゃんが良い関係になったとして、そのときおまえの目から見て、彼女が幸せそうに全然見えなかったら」
そこに未来はないのだろうから、ボクは身を引く。
そう告げた。
「ボクが彼女を愛するってことは……そういうことなんだ」
のりおは、
「その程度か」
と、言った。
金だけあっても不幸な家はいくらでもある、と……
「いいか」
のりおは言った。
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