君を抱きしめるから~光、たずさえて~
「ちょっちょっと待って、ごほっ、それ、いつから……」
おそるおそる尋ねると、
んー、と首の後ろをなでて、のりおは、
「たぶん、生まれたときからじゃない?」
と、ふざける。
「いやいやいや、ホントだよ本当。俺一回死にかけたの。食べ物与えられなくて。二回目の出生でおまえに会えたんだよ」
「そっか」
ボクは木目の天井を見つめて、なんだか一枚一枚が同じ模様をしている、同じ木から取ったのかなと感心しながら眠りについた。