君を抱きしめるから~光、たずさえて~
「いくわね? かっちゃん?」
「あたりまえだよ」
ボクは約束したんだ。
小三の彼に。
そしてまだ聞いてない。
本当に彼の元に、みんなは帰ってきてくれたのかどうか。
「ばかやろー。そんなこと、聞かれたくなかったから、三体って言ったのに……」
のりおは枕を抱えてふてる。静かだ。
保健室には先生もいない。
きっと体育会系の先生にとっつかまえられてるんだろう。
……美人だからな。エンジェル・キシモト先生。なっちゃんの次に、だけど。
「嘘だったんだな、ティーレックスロボ三体持ってるって」
「いや……持ってるのはほんと。あれから自分で入手した。隠しルート使って。ほとんど反則気味に。親は離婚したよ。兄貴は戻った」