甘い瞳に囚われて。
「俺は、お前が大事な友達だから心配してんだからな?」
『ハイハイ…それはどうも』
「だから、魔法をかける」
『は…?』
目の前の男は、何を考えているのだ?俺は、立ち尽くすことしかできなかった。
いそいそと準備をし出すロサ。
その時、部屋の扉にノックをした音が聞こえてルイスが入ってきた。
「ここにいたのか、ロサ」
座り込み準備をしているロサは上目遣いでルイスを見た。
「おっ、久々だな。今からゼジルに魔術をかけようと思うんだ」
「どういうことだ?」
ルイスは、目を開きチラッと俺を見てロサに問いかける。
「んー…?コイツに女を見る機会を上げようと思ってな」
『…だから、俺は執務とかで忙しいし別に頼んでない』
助けを求めようとルイスに視線を送るが、ヤツはニンマリと微笑んでいた。
「ちょうど良かった。そのことでお前に相談しようと思ってたんだ」
「お?さすが、俺たちは親友想いだなー」