甘い瞳に囚われて。
「だってよー…ネズミだぜ?本当に飛ばしたから着地に失敗してケガしたり…猫に追いかけられたり…」
「お前な…一国の王子にそんな魔法をかけるな!!お前の魔法で俺をゼジルの所に飛ばせ!」
「それは無理」
「なぜだ?」
「今の魔法で結構、力使っちゃったし…それにさっき暇すぎて魔力で遊び過ぎちゃってさーアハハ」
「後先考えないバカ野郎だな…」
「まぁ、アイツなら大丈夫だ。魔界の次期王だぜ?俺の呪文魔力とは違って、それなりの力だってあるだろ?」
「まぁ、そうだが…」
「とりあえず、行ってこい。だが、絶対に解き方を言うなよ?アイツ自身の為なんだからアイツに気づかせなければ意味がない」
「あぁ…わかった」
ルイスは、すぐに城から出発してゼジルを探しに向かった。
その時ロサは、優雅にお茶を飲んでいたのであった。