甘い瞳に囚われて。
『おじいちゃん!!逝かないで!!』
「…っ…、ごめんなぁ…もうお迎えが来たみたいじゃ…」
『な、なに言ってんの!!私を置いていかないで…っ!!』
「椎華…これを…」
精一杯の力で、布団の中から出された手にはキラキラと輝く指輪があった。
『おじいちゃん…これは?』
「私の形見として持っておきなさい…絶対にじゃ…椎華、手を握っておくれ…」
『形見なんて言わないでっ』
涙声になりながら、皺で満たされたおじいちゃんの手を力強く握った。
「椎華…忘れるな…これから驚くべきことが起こるじゃろう…その指輪は、お前が心の底から…力を必要とした時に役に立つものじゃ…」
握られた手の中には、一つだけ小さな青い水晶玉みたいなものが飾られた指輪。
その色はおじいちゃんの瞳と同じスカイブルー。
『よくわかんないよっ…!しっかりして!!』
「お前の人生…悔いなく生きなさい…」
『おじいちゃん!!?』
おじいちゃんは、静かに瞼を閉じ、そして…