甘い瞳に囚われて。
元の世界に戻れるのだろうか…
誰一人、私の味方がいないこの世界は…私にとって苦痛だった。
日本には、家族はいないけど親友の知佳がいる。
今、本当は泣きたい状況だけど…
「シィ!!森に行って薪を拾ってきなさい!!」
森…あの大草原か。
こんな感じで、泣く時間さえ与えられない毎日なのだ。
『はい…只今』
今、味方なのはおじいちゃんの形見であるこの指輪だけ。
おじいちゃん、助けてよ――…