甘い瞳に囚われて。





元の世界に戻れるのだろうか…



誰一人、私の味方がいないこの世界は…私にとって苦痛だった。



日本には、家族はいないけど親友の知佳がいる。



今、本当は泣きたい状況だけど…



「シィ!!森に行って薪を拾ってきなさい!!」


森…あの大草原か。


こんな感じで、泣く時間さえ与えられない毎日なのだ。



『はい…只今』




今、味方なのはおじいちゃんの形見であるこの指輪だけ。



おじいちゃん、助けてよ――…






< 22 / 105 >

この作品をシェア

pagetop