甘い瞳に囚われて。




食事の準備を済まし、仕事を終わらせたシイカは部屋に戻ってきて直ぐにベッドに倒れ込んだ。






疲れてるな…



「疲れたー…長く一人にさせちゃってごめんね?」



うつ伏せになり、俺と目線の位置を合わせながら申し訳なさそうに言う。



『別に…シイカの方が大変そうだな』



「そうなのよ…朝から晩までコキつかわ…って、は!!?」



いきおい良くシイカが体を起こすから俺はバイン!と弾んだ。


「しゃ、しゃべっ…」




なぜ、そんなに驚いているのか分からなかったが…今の自分はネズミだということを忘れていた。




『助けてくれた礼を言う』



俺は、かまいなく礼を告げるとシイカは正座をした。



「あ、いえ…こちらこそ?」




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