甘い瞳に囚われて。
「おっと、危機一髪!」
そんな声が耳にはいったが…、目の前が、眩しいくらいの光で囲まれ俺は意識が無くなった。
―――…
『…っん…』
「おっ!気がついたか?」
「殿下!気がついたか!?」
久々に聞いた懐かしい声に俺は、ゆっくりと瞼を開けた。
『お前ら…』
横には、ルイスと俺をネズミにしたロサ
「いやー…危なかったなぁ、お前。まさか、あの女に投げられるとは思わなかったぜ!」
『…は?見てたのか?』
ルイスの方に視線を向けると、苦笑いしていた。
「コイツ、水晶玉でお前の様子を見ていたらしいんだよ…」
見ていた…?
『見ていたなら、さっさと連れ戻しにこいよ』
「いやぁ…悪い悪い…ネズミの姿は可愛そうだなぁと思ったから城に戻そうとしたんだけどサ…」
そこまで言いかけて、ニヤニヤと気持ち悪いくらいに頬を緩ますロサ。