甘い瞳に囚われて。
「シイカ…だっけ?黒い瞳を持つ人間。楽しそうに過ごしていたから、連れ戻すの止めたんだよ」
『!!!』
そうだ…俺が城に戻ってきたら、アイツは一人だ。
「?」とした表情を浮かべてるルイスにロサは耳打ちをしていた。
「ゼジル…ついに…」
なぜか、涙を浮かべているルイスを見てロサに視線を移す。
『ロサ…とりあえず元の姿に戻せ』
「まぁまぁ…その前にシイカ可愛いじゃん?俺がもらってもいいか?」
シイカをロサのモノに…?この女好きにか…?
ロサは何かゼジルの中に隠れている"想い"を引き出すかのように外へ誘導している。
「それに人間がいつまでもあそこに居ても狙われるぜ?魔界の一部じゃ、美味と呼ばれるほど貴重な存在なんだからよ。…俺に任せろよ?」
何だろうか…ロサの一言一言に沸々と苛立つ。
ロサがアイツを守る…?
『…お前に任せない』
その言葉を待っていたかのようにロサとルイスがニヤリと口角を上げ…
『俺が…』