甘い瞳に囚われて。


パァァァ―――…



この言葉に反応したゼジルの小さな体は、眩しいくらいに光を放ち…



『ぐっは…っ!?』




ボンッ!!













『………。』



「おぉっ!!やったな!!元の姿に戻ったぞ!!!」



「ゼジル…!!!」



何故か、目の前ではロサとルイスが両手を繋ぎ…勢いよく回ってる。



こいつら…こんなにも仲良かったのか?


「離せ、変態。」とルイスがロサに言葉を投げつけるが無視した。


そんなことより何か体に違和感が。



そして、数秒前のロサの言葉が脳内に流れた。



("元に…戻った?")



確かめるように自分の手を視界に映すと、そこには見慣れた人間の手。



自分のたくましい腕を上に伸ばし、懐かしむかのように掌を握りしめ感覚を呼び戻した。



『戻った…』



「そうだぞ!!ゼジル!!祝いだ!!パーティーするか!!?」



元凶は自分のくせに何が祝いだ…



それよりも…、



ガバッ!と起き上がったゼジルは二人に向かって…



『シイカを探す』



真面目な顔つきでそう言い放ち部屋を出た。





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