甘い瞳に囚われて。
しばらく沈黙をすると…、後ろからのんびりとしたロサがやって来た。
「揉めるの禁止ー!俺に提案があるぜ」
その言葉に2人は、ロサに注目した。
『…提案って何だ?』
疑うように見つめてくるゼジルにロサはヘラッと笑い――…
・・・・・ 「国中の娘を一人残らず、この城に招くんだ」
「一人残らず…?」
なぜ、黒い瞳を探せば良いことなのにも関わらずにそこまで集めなければいけないのだとゼジルは疑問を持った。
「そうだぞ。ただ黒い瞳の人間を探しているって言ってあの家の奴らが、"ほらよっ"て素直に寄越すわけないだろう?」
「なっ?」と両手を頭の後ろに置きながら言うロサにゼジルは、一理あると考えた。