甘い瞳に囚われて。
せっかくだし、イメージはシンデレラで…
アイツらより目立ったらリビーに何されるか分からないから …控えめに、
チョキチョキ…と生地を切って、イメージが無くならない内に手際良く作り上げていった。
――…
『うわー…私って天才?』
イメージだけで作り上げたドレスは、控えめな形で飾りも程よくアレンジして可愛い感じで出来上がった。しかも舞踊会当日に。
『これなら良いよねーさすが、私!』
フと、窓際に置いてある編み籠が目にはいった。
『ゼジルにも見てもらいたかったな…』
突然、居なくなったゼジルを必死で探したが見つからず…怪我も完治していたので無事であることを祈っていた。
『はぁー…唯一の友達だったのになぁ…』
深く溜め息をつくと、扉の方から「クスクス…」と冷やかな笑い声が聞こえてきた。