甘い瞳に囚われて。
『リビー…』
扉の側には、寄りかかったリビーが腕を組んで見ていた。
「ふぅん…ドレス出来たんだ」
ツカツカと優雅に歩いて来た彼女は、ドレスが掛かったスタンドを上から下へと舐めるように見た後…手を伸ばした。
「上出来ね…?だけど…」
ビリッ…!
『な…っ!何するのよ!!?』
彼女は、ドレスを上からナイフで引き裂いた。
そりゃあ、もう豪快に。
「クスッ…使用人の分際でドレスなんて許されないのよ。使用人は使用人らしく、あなたが着ているボロワンピースで行ったらどうかしら?…まぁ、恥をかく覚悟でいらっしゃることね」
クスクス…と、リビーは呆然と立ち尽くす私の横を通り抜け部屋から出ていった。
目の前には、切り裂かれたドレス…
『…ひどい』
こんな屈辱的な扱いに私はヘナヘナと…床に座り込んだ。