甘い瞳に囚われて。



『名無しの魔術士!!』


私は、料理を持っていない方の手で指差し叫んだ。


「だー!そんかデカイ声だすなって!!」



『な、なんでココにいるの?』



「んー?」と頬をポリポリとかきながら、



「だって、俺ココに住んでるし。って言っても同じ敷地内で離れに住んでる」


『へぇー…』



別にどうでもいいケド、と思いつつ料理を食べ続けるが…



『じゃなくて!私に何か用?アンタ、何者なのさっ!』



「魔術士でーす」



ヘラッとニヤつきながら答える彼に何故か苛立ちを感じてしまった。



「魔術士でも魔法使いとは別だからな?俺は、攻撃性と姿形を変える魔力の持ち主なのさ。魔法使いみたいに何でもかんでも物を出せるって訳じゃねぇから」



魔法使いと魔術士って一緒だと思ってた…



『ふぅん』



「ふぅんって!もっと興味持てよなー…」



『あ。ドレスありがとね』



「どういたしまして。じゃあ、行こうか」




ドコに?




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