甘い瞳に囚われて。
食べモノに釣られ、着いていったのはいいんだけど…
『あのさ…私、場違いじゃないかな?』
「んー?気のせいだよ。まぁ、コレ食べながら待ってな」
そう言われ、美味しそうなケーキを渡されロサは部屋から出ていった。
ケーキを頬ばりながら連れてこられた部屋を見渡す。
『ここは、王室かい』
まぁ、王子様がいるから当然なんだろうけど…
ヨーロッパの歴史建造物って感じ。
もしくは、シンデレラ城。
はぁ…実際ありえないでしょ。この状況。
私、人間界に戻れるのかなぁ…
は!!もしかして、人間が魔界にいるから処刑されるとか!?だから、この部屋に連れてこられたのかな!?
左手の中指に納められている真っ赤な指輪を見つめ…
おじいちゃーん!今、助けてよっ!!
あなたの孫大ピンチ!!
使い方が分からない私は、一人パニックになりながらブンブン!と手を縦に振った。
そんな時、この部屋の扉が開かれた。