甘い瞳に囚われて。
「ロサ?あそこの扉から覗いてるぞ」
ジッとルイスが見つめる先には、扉から半身でていたロサがいた。
何か…涙目になっているのは気のせい?
「ロサ」
ゼジルが静かに呼ぶと、ひょっこりと出てきた。
「お前は、覗きが好きなのか」
ゼジルの言葉に「何のことー?」と口笛を吹きながら誤魔化していた。
「よぉ、ネェちゃん!ゼジルのペットになったんだなぁ?大変だぞ、コイツかなりドSだからな」
『…っ!あたしはペットになったつもりないし!! (ドSって…魔界でも存在する言葉なのかい)』
即答で否定した私にゼジルは「ペットだろう?」と口はさんできたが、ややこしくなるので無視した。
「シイカちゃん、今日からよろしくね。この城の中に居れば安全だからさ」
『へい!よろしくお願いします!!』
「へい!って、お前ほんとに女かよ?実は、男かー?」
キシシっ!と悪戯に笑うロサにムッ…としてギロリと睨んでやった。