甘い瞳に囚われて。
私一人プンスカと苛立ちを隠していると、ロサは、私を見て笑ってるし、ゼジルは「俺、間違ったこと言ってない」と言うような、あっけらかんとした顔をしている。
そんな私達に唯一、大人なルイスが話しかけてきた。
「シイカちゃん、今日は疲れただろうから、そろそろ休んだほうがいいよ」
フワリと笑うルイスに私はキラキラとした目で感動していると、
「ネェちゃん…今のコイツに騙されないように!一番、腹黒いんだぜ!」
ロサが必死な目で言ってくるが、
チラリ、とルイスを見るとニコニコと微笑んでいる。
『こんな優しい人が、そんなわけないじゃん』
そう言う私に「見かけで判断するなよ」と、口を尖らせて言われた。
「シィ、寝るぞ」
ゼジルの一言で、ロサとルイスは「また明日」と言って部屋から出ていった。