甘い瞳に囚われて。
とっさに閉じた瞼をゆっくりと開けると、目の前には広がる天井とドアップの王子がいらっしゃった。
『…何さ?』
ずっと、沈黙していたヤツが何の用よ?え?っという目で訴える。
しかし、王子は色気漂う瞳で私の顔をジッと見つめるだけ。
一言も話さないまま、私を見続けるヤツに私は眉間に皺を寄せる。
『あのー…何?』
焦らしをきき、私が問いかけると、王子は首を僅かに傾け…、
「…俺は?」
『は?』
「俺のこと…、嫌いなのか?」
「ぶっ!!!」
甘い声で呟く王子の言葉に私は言葉が出ないのにも関わらず、ルイスは肩を震わせ、吹き出した。
「聞いてんの?」
中々、言葉に出さない私に王子は眉間に皺を寄せていた。
うわ~、このビューティフル フェイスは反則でしょ…
『き…嫌いじゃないよ?』
その言葉に王子は、ニヤリと微笑み…
「そうか…俺のこと好きなんだな」
そう言って、私のおでこに口付けた。
『ギャァッ!?』
ククッ、と笑う王子は私を離すと仕事に戻った。