甘い瞳に囚われて。



私はトコトコと王子が座るベッドに近づき、隣に座った。



『…まだ怒ってる?』



「……」



『(沈黙…、)』



どうしよう、と唸っていると…



「シイカ」



突然、名を呼ばれ上を向くと王子が私を見つめていた。



『…何?』



まだ怒っているのか、と不安を抱きつつ返事をする。



「名前で呼べよ」












『は?』



何いきなり?と思ったが、問いかけてくる王子はいたって真面目な表情。





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