甘い瞳に囚われて。
キラキラとした目で、見つめてくる王子。
うぅ…そんな目で見つめられたら呼びづらいし…、間近で改めて呼ぶのも何かこそばゆい。
『…明日じゃダ…「ダメ」
ピシャッ!と言葉を遮られた。
「今」
何故か急かされる。
す~は~、と深呼吸して気合いを入れた。
王子と視線を合わせ…
『ゼ、ゼジ…』
ダメだ!!なんか、恥ずかしいぞっ!!
そんな私を余所に名前を呼ばれるのを待つ王子。
うし!女は根性!!
『ゼジル!!』
力強く呼んだその言葉に私は達成感を得た。
ヨッシャ!とガッツポーズを決めていると…
ふわり。
私の小さな体が浮き…
何故か、王子…いやゼジルと向かい合わせるようにヤツの太ももの上に乗せられた。
向かい合わせるように…だから私の両足はゼジルの長~い両足を跨いでいる状態。
なんだ!?この状況!?