~天に背いて~<~天に送る風~第二部>
そのもっともたる者が黄泉を統べる王自身なのだ。
地獄の住民は心得ている。
自己の楽しみと残虐の興奮以外、笑ってはいけない。笑ってはいけない、と。
なのにどうだ、王に用事? あんなに不快な物音を立てておいて?
ふざけんな!
という、前代未聞のできごとが、絶賛大安値売り出し中の文字が浮かぶほど振りまかれている。なぜだ。
なぜ、地獄にあんな奴らが。解せない上に許せない。
不可解なのはお互い様だが、ここ地獄の住民にとっては人間は下。
彼らにとってそれは立派にまかり通る序列の一つだ。
サフィール自身がそれに気が付いていさえすれば、とっつかまり、後ろ手に縛られることも、囚人という格好で地獄の王者と対面するような羽目には陥らなかったはずで。
地獄の住民は心得ている。
自己の楽しみと残虐の興奮以外、笑ってはいけない。笑ってはいけない、と。
なのにどうだ、王に用事? あんなに不快な物音を立てておいて?
ふざけんな!
という、前代未聞のできごとが、絶賛大安値売り出し中の文字が浮かぶほど振りまかれている。なぜだ。
なぜ、地獄にあんな奴らが。解せない上に許せない。
不可解なのはお互い様だが、ここ地獄の住民にとっては人間は下。
彼らにとってそれは立派にまかり通る序列の一つだ。
サフィール自身がそれに気が付いていさえすれば、とっつかまり、後ろ手に縛られることも、囚人という格好で地獄の王者と対面するような羽目には陥らなかったはずで。