ヒミツの生活
あたしは咲和を抱っこして2コマ目に間に合うように家を出た。
「出発しんこーう!!」
「たーい♪」
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「おはようございまーす。」
あたしは託児所に顔を出し、挨拶をした。
「はーい。あら、幸ちゃん。おはよう。」
中から名取さんが出てきた。
「今日も咲和をお願いします。あたしも大悟も5コマまでなので、遅くなっちゃいますけど…すみません。」
「大学生の本業は勉強でしょ?頑張って来なさい!咲和ちゃんは、あたしに任せて。」
名取さんは咲和を抱っこして言った。
「はい。ありがとうございます。いってきます!」
「ほら、咲和ちゃんバイバイは?」
名取さんが咲和に言う。
「バイバイーマんマー」
名取さんの腕の中で咲和は言った。
少し、悲しそうな顔をしていた。