…だって好きだから
<修一>


情けない顔を見られたくなくて抱き締めたまま話し出した


俺の本当の気持ちを包み隠さず


君の代わりに女と付き合ってなんて酷い男だと思っただろうな


自分でも最低な奴だと思うよ…


「居なくなるんじゃないか…兄の様な存在で傍に…」


歳のせいにして只逃げてただけなんだ…


狡くて情けない男だと思っただろうか?


俺の本当の気持ちを聞いても君は好きでいてくれるのだろうか


君はそっと体をはなして少し俯いて俺を見た


「…ふぇっ…い…いの?…あたしで…」


上目遣い…潤んだ瞳俺…もう限界です


いいもなにも無いから君しか要らないから


君に触れたい…
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