夜空~君と流れ星~
君と病気

 叶からドクターストップの話を聞いてから、叶はあまりあの場所にこないことが多くなった。



「…今日もいないな…」


 あたしが帰ろうとしたその時。



「…あの」


「?!」



 あたしに声を掛けてきた、綺麗な女性。


「…はぃ」

「あなた…が、和奏、さん??」

「そぅ、ですけど…
 あなたは…」

「私は、叶の母親です。
 叶から話を聞いて、お伺いしたのですが…」




 叶が??
 叶のお母さん??


「あの…」


 あたしには訳が分からない。


「叶が、和奏さんに病気の話をしたと聞いて…」

「は、い」


 叶のお母さんは一度口を閉じ、もぅ一度ゆっくりと開けた。



「叶は滅多に人に病気のことをいわないんです。
 病気だと告げて、皆に心配掛けるわけにはいかない、と…
 …ですが、和奏さんに話したと聞き、驚きまして…」


「…」


「…それでですね、
 大変言いにくいのですが…」




 叶のお母さんが言った言葉。



 あたしは足に力がはいらなくなった。


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