happiness
いろいろな想いが頭を駆けめぐる。
その時、ふと枕元においてあるぬいぐるみのような人形が莢の目にとまる。何かがおかしい。
「この人形……前には白い翼が背にあったような……」
そう呟き、考えこんでいると、あっ……とあることが頭をよぎる。
ぎゅっと握られている私の右手には。
そっと、開いた手には、天使の羽が飾りになっているネックレスが握られていた。
「……夢じゃ…なかった…」
ぽつりと呟く。
言葉と共に、とめどなく涙が溢れてくる。
「いつでも……いっしょだね」
ネックレスと共に、純を抱きしめる。
あったかい。
今にも動きだして、
寂しそうだったり、切なそうだったりしない、
幸せそうな微笑みを向けてくれそうな気がする。
「私、頑張れそうな気がするよ」