恋海-私と彼の恋の伝説-
なかなか、離してくれない海にあたしはいらだちが増す。
「離せ、離せ、離せ、離せ。」
あたしはそれしか言わない。
いや、言えない。
本当はこのまま抱きしめてほしいのに。
あたしの心が闇に支配されている。
だんだん、あたしの目の前に映る海が暗くなってきた。
あたしの今の目に光なんか映っていない。
そう、あたしは人形に戻っていくんだ。
すると、あたしは海に抱きしめられた。
強く、
周りには先生方もたくさんいるのに。