恋海-私と彼の恋の伝説-
「そりゃあ…行きたい気もあるよ…」
あたしは、少しずつ声の大きさが下がっていって
というより、行きたいっていうことを言っていいのか自信をなくしていた。
「…オレ行く。」
小さな声で呟いた海。
えっ??
今の聞き間違えじゃないよね…??
「海??」
「…皐月が行きたいんだろ??なら、オレも行く。だけど、絶対オレの傍から離れるなよ!!」
不機嫌そうにいっている海だけど、あたしはその海の言葉に温もりが感じた。
「じゃあ、棗もね。」
と葵は棗を見て優しく微笑んだ。