恋海-私と彼の恋の伝説-
「ていうか、カッコ悪ィ・・・なんで、皐月がいる場面でこけるんだよ・・・」
「それは、どんくさいからじゃない??」
と棗は棘の刺さるような言葉を言う。
今思えば棗ってクールに見せかけて毒舌??
あたしは、少し不機嫌そうな海の頭を優しく撫でてあげた。
「カッコ悪くないよ。」
あたしが、そう言ってあげると海は頬を赤くしていた。
「あ、そうそう。この弁当三人で分けて食べてね。あたし、午後から病院だから。」
そう言って、お弁当箱を棗に渡した。
棗は優しく頬笑んで「ありがとう。」と言ったのだ。
やっぱ、カッコイイなぁ。