恋海-私と彼の恋の伝説-
どうしよう・・・病院も行かなきゃいけないのに・・・
それに、体育倉庫ってこんなに真っ暗だったんだ。
しかも、物がたくさん置いてあるから無闇に動いてしまうとかなり危険だ。
つまり、ここにずっと居座るしかない。
どうしよう、ここまで暗いのって東京にいた時にしかなかったから・・・
久々で怖く感じてしまう。
今までどうってことなかったのに。
あたしは海の顔を思い出す。
思い出せば、涙が溢れてきた・・・
「海、怖い、怖いよ・・・」
あたしの震えた声が体育倉庫中に響き渡る。
だけど、外には聞こえない。