恋海-私と彼の恋の伝説-

海はあたしの方へ振り返り、掴んでいた手首を放してはあたしの両方の頬を親指と人差し指でつまんで引っ張った。


「・・・・いひゃぃ・・・」


何するの??



「この島にいる限り、笑顔は権利じゃなくて・・・・義務だからな!!」


海はそう言っては満面の笑みで、そしてあたしも思わず口角が少し上がってしまったのだ。


義務か・・・


だけど、無理して笑う笑顔なんて


     嘘っぱちにすぎないじゃない。



あたしが今口角が上がったのも、もしかしたら嘘っぱちなのかもしれない。


< 17 / 359 >

この作品をシェア

pagetop