恋海-私と彼の恋の伝説-
「そんな、急に聞いてくれるわけないじゃん!!」
「ふざけんなっっ、皐月の大ピンチなんだよ!!4人で立ち向かわなくちゃどうすんだよ!!そもそも、上辺だけの親友じゃねぇんだよ!!」
海はあたしに向かって怒鳴った。
東京で言う親友はいつも一緒にいるだけ。
だけど、彼らの親友は…
立ち向かうのは全員揃ってから。
あたしは大きな涙の粒がたくさん出てきた。
「…ありがとう!!」
「バーカ。それに、オレが惚れた女だけに戦わせるわけにはいかないからな。」
海はそう言ってあたしに微笑んでくれた。
その温かさがいつまでも感じていたい。
そう思ったけど、だけど。
そう、現実は甘くはなかったんだ。