恋海-私と彼の恋の伝説-
「じゃ、行くか。」
海はそう言ってあたしの手を掴んできた。
「まず、オレたちの用事済ませてからじゃダメ??」
明人さんはきっと仕事関係のことなんだろう、こっちを優先でと頼んできた。
あたしは別に構わない。
「いいですよ。」
「悪ぃな。すぐ終わるから。葵、服持ってきたよな??」
「持ってきてあります!!」
「じゃあ、この辺で時間つぶしていてくれないか??」
「分かりました。」
あたしは笑顔で答えると明人さんは安心したように目の前にある大きなビルの中へ入っていった。
それを追うような形で葵もそのビルへ入っていった。