恋海-私と彼の恋の伝説-
あたしは、自分の目から涙が出てきていることに気づき、明人さんに気付かれないように顔を拭いた。
「す、すみません。」
「泣いてたのか??お前。」
明人さんは勘が鋭すぎて、ずるい…
すると、明人さんはあたしのことを抱きしめた。
「明人さん…??」
「あんま、泣くな。何があったかわかんねぇけど、お前は笑顔が一番なんだよバカ。」
あたしは明人さんの背中に自分の手を持っていき強く抱きしめた。
「皐月ちゃんが、東京へ行くんです。」
「うん。」
「だから寂しくて…泣いちゃったんです。」