恋海-私と彼の恋の伝説-
「じゃあ、あたしに教えてくれるかな?葵の得意なこと。」
皐月ちゃんはあたしのことを真っ直ぐ見てきて、あたしはなんだか照れてしまう。
だって、凄くカッコイイ目しているから・・・
「あたしが得意なことは裁縫なの。冬になれば分かるけど、棗と海のマフラーもあたしが編んだんだよ。」
えへへっとあたしは応える。
正直特技を話すことがこんなにも照れてしまうことなんだと、初めて思った。
「裁縫、じゃあ今度教えてもらおうかな。」
「いいよ!!なんなら、あたし海と棗と同じマフラー編むよ!!っていってもあたしも同じマフラーなんだけど。」
あたしが、いきなり『編むよ』なんていったもんだから皐月は驚いた様子だった。
もしかして、迷惑だったりするのかな。
そりゃあ、そうだよね。