恋海-私と彼の恋の伝説-

それに、海にこっちへ入りこんで欲しくないから。


あたしの過去を知られたくない。



「…あ、今日は本当に悪かったな。まさか、泣くとは思わなかったし…」


「あたしも、泣くなんて思わなかった。というか、幼稚園以来泣いていないし…」


すると、海は「はぁ?」とかなり驚いた様子だった。


「泣きたいときぐらい泣けよ。」


あたしは、この時変なことを考えてしまった。


じゃあ、海があたしのこと泣かせてくれる??

海の中で泣かせてくれるの??


誰にも見つからないように、泣かせてくれる??


「海…じゃあ、あたしを海の中で泣かせて??今、泣きたい気分なの。」


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