~天は赦さる~<~天へ送る風~完結編>
「兄には、きっと別のお迎えが来る」
「何を言っているのだマグヌム!」
「兄がどうなろうと俺は知らん! ……そうだ、知らん。もう、会えずに、すむ」
「おまえの肉体は空へ還った。今更肉をまとうのは面倒くさそうだ、とりあえず、これを肉体代わりにして欲しい」
「なっ、それはドラゴンオーブ……それではこの俺にオーブの守護者になれというのか」
「ああ。なりたければな」
背中でクリスチーネの文句が聞こえてきそうだ。
『そのオーブは竜神様のものだよー。勝手なことをするなよー』
「しっ、強力な竜の魂をオーブに宿らせれば、きっと竜神様のお役に立とうというものだ」