~天は赦さる~<~天へ送る風~完結編>
「普通逆だろう? 竜に竜珠、善い組み合わせではないか。回復に利用することはできないのか?」
なにも考えてない王子の脳天気さに、アレキサンドラは彼の口をあわてて抑えた。
『全てをコントロールできるわけじゃない。それに、そのオーブの力を用いられるほど、回復されていない。あのお身体では、逆に自称地獄の主にやられてしまう。傷ついている時ほど平気なフリでもしてなけりゃ、つけ込まれてしまう』
クリスチーネはオーブを見つめつつ、
『もう一度、いい隠し場所は……』
「それなら、私がもっていれば良いではないか、な?」
「な、て。そりゃあんまり乱暴な」