~天は赦さる~<~天へ送る風~完結編>


「ちがうちがう、クリスチーネを地獄へ堕とした奴の話は聞いた。だが、この地獄でも、どうやらあちこちで戦いがあるらしいじゃないか。地獄の主も、あとそれから牢屋の主……は混じらないだろうがな」


『牢獄の? 彼が参戦しない? それは……幸運だ。きっとなにか良いことがあったんだろうな』


「あの御仁を知っているのか」


『こういっちゃなんだけど、いつでもどこでもトラブルメーカーでさ。むしゃくしゃするんだろうな、どちらが有利とか、だれに着くとか全く見えねーんだ。気まぐれなんだろうな。奴には俺、一回助けられてるから、実際どうなんだろうが、奴とは戦いたくねーよ』


 今回は、それだけが救いだ、とクリスチーネはしめた。
 
 なんだか、しんみりしてしまった。
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