~天は赦さる~<~天へ送る風~完結編>


『こんちくしょー。その場のノリで俺を投げ落としたのか、事もあろうに地獄なんかに!おかげで俺が、どーゆー目にあったと思ってんだ』


「ショックで自ら巨大ウシガエルの口の中に……今の今までなんのフォローもせず申し訳ございません」


『そこまで理解してるなら、文句はないな! おまえも地獄へ行ってこい』


「ええっ、ここまでくるのにも勇気が必要だったのに、いえ、わざわざお迎えに上がりましたのに」


 男は心底怯えたように縮こまって許しを乞うた。


『その話し方、俺がもう以前の小妖精ではないと知ってのことだろうな。おまえに真名を唱える権利も資格もない! この俺が与えない! 今決めたっ』


 ふん、と横を向くクリスチーネ。

 男をまともに観てやる気もないようだ。
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