*隠れ姫~元男子校でsweetパニック☆~*
…………。
き、気まずい…。
さっきから神条は私が買ってきた(パシリ)パンをパクパク食べてるけど、
私の弁当は教室に置いてきちゃった…。
よって私はする事がないわけで…
気まずくなるよ……
話そうと思っても話題がないもん。話題が。
ってか腹ヘッタ。
弁当食べないから今日も昼飯抜きかぁ…
「おい。」
「は、はい…?」
気まずい沈黙を知ってか知らずか、
やすやすと破った神条は私を無表情で呼んだ。
「これ、やる。」
「へッ?く、くれるの?」
あろうことか神条は私が買ってきた(パシリ)中にあったメロンパンを差し出してきた。
「俺は別に好きじゃねぇし。
それにそんな物欲しそうな顔されてあげないほど、
俺は嫌な奴でもねぇよ。」
いや、アンタ嫌な奴よ。ホント。
しかも腹減ってることバレてるの!?
「べ、別に物欲しそうな顔なんか…ッ…。」
「素直じゃねぇーな~
素直に受け取っとけよ。」
そう言って神条は若干、無理矢理に私にメロンパンを渡した。