*隠れ姫~元男子校でsweetパニック☆~*
「まぁ執事の件は決定事項だ。」
父さんの少し固い声。
どうやら父は冗談ではなく本気らしい。
諦めるしかないだろう。
「で?その執事って誰なのよ?」
できれば父に仕えている執事の泰造(タイゾウ)さんのような、
優しそうなおじいちゃん執事であって欲しい。
若い執事は何かとうるさいし、役に立たない。
「あぁ、加山 凪斗だよ。お前と同じクラスにいるだろ?加山 凪斗。」
…………。
「っはぁぁぁぁぁあーーー!?!?」
ちょっ、ちょっと待った!!
えぇぇえっ!?
「っなんだよ!?いきなり大きい声出すな!!」
「な、凪斗!?ほんとに!?」
よりによって凪斗!?
なんでーー!?
「あぁ。凪斗君だ。
まぁ詳しいことは凪斗君に聞いてくれ~じゃーな~」
ブチッ!!
「ちょっ!?おぉーぃ!?」
父にきられてしまったケータイに向かって僅かな希望を求め、叫んだ。
後に残るのは悲しい電子音だか…
……どーしよー。
いろいろ疑問は残るが、やはり今後どうするか…