*隠れ姫~元男子校でsweetパニック☆~*


そんなことをしていても悩みの種は消えないわけで……


「泉お嬢様。お迎えに上がりました。」


そう言って綺麗にお辞儀をする凪斗に私は唖然とした…。


「凪斗……。じょ、冗談は顔だけにしてろよ…ハハハ…」


自分でも分かるほど頬がひきつった変な笑いが出る…



先ほど食べ終わり、私と神条は次の授業に出るため立ち上がったところに
凪斗は現れたっ…←


しかもさっき"お嬢様"って言ってたよな!?


もしかして…バレてる…?


「お言葉ですがお嬢様。
あと5分で授業始まりますが?」


「えっ…っと…?」


思わず神条の方に向き返るが、
神条は何のこっちゃサッパリな顔をして"?"を頭の上にたくさん躍らしている。


……ハッ…!!!!!!


そうだった…
コイツなんにも知らないんだった…(泣)


困り果ててまた凪斗を見てみるが、
凪斗は全てを見透かしているような瞳をして、いつものようにニコニコと愛想のいい笑みを浮かべていた。


(困った……)

どうやら父さんが言ってたことは本当のようだ…


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