*隠れ姫~元男子校でsweetパニック☆~*
凪斗はあたふたしている私を置いてヅカヅカと部屋に入る。
私も置いて行かれないように慌て後を追った。
慌てすぎてつまづきそうになったのを凪斗は見てみぬフリをしてくれた。
今のは絶対、優しさではなく呆れたほうだ。絶対そうだ。めんどくさくなっただけだ。
…ひどすぎる。
部屋に入れば父さんは寝ていた。
「は?」
え?寝てるって…まだ6時ですけどぉぉぉ!!夕方ですけどぉぉぉ!!
「旦那様、旦那様…起きてください!!」
私の疑問を軽くスルーして慣れたように父さんの肩を揺らす凪斗。
……このオヤジいつ仕事してんだ?
気がつけば私はさっき凪斗がしていたような死んだ魚のような冷たい目を
いまだに起きない父さんに向けていた。