彼氏はドクター
「次は、聴診な」
聴診もするの?嫌だな。
と思っていると、ボタンがまたはずされた。
全部じゃなくてよかった。
「リラックスしてて。…深呼吸して」
いつになっても慣れないな。
気がついたら、彼方の顔をずっと見ていた。
いつにもなく真剣な顔で私の音を聞いている。
かっこいいな。だからモテるんだろうな。
「はい。いいよ。まだ喘息の音消えてないから安静にしとけよ」
それだけ言うと、彼方は私の部屋から出て行った。