彼氏はドクター

やっと問題が解決した時には空がうす暗くなっていた。

お兄ちゃんと梨香さんは先に屋上から出て行った。

この屋上には2人きり。



「もうこんなこと、やめてくれよ。俺の心臓が止まる」

そう言ってニコッと笑う彼方は私の大好きないつもの笑顔だった。


「ごめんなさい」

今回はちゃんと反省を込めました。


「そろそろ、部屋に戻るぞ。寒くなってくるから。」


そう言うと彼方は立ち上がり私をお姫様だっこした。


「私歩けるよ。恥ずかしいからおろして」


ジタバタする私に彼方は


「もう体力ないくせにおとなしくしとけ」


体力がないことわかっていたんだ。



屋上から病室まではそんなに時間はかからなかった。


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