愛が為にー…

「クラス一緒だといいな。」


高校の門を通ると弘樹が優しく響く声で話してくる。

私は好きな人にそう言ってもらえて嬉しい気持ちでいっぱいになった。

最近、弘樹は急に大人っぽくなって、弘樹を見る度に胸が高鳴る。

身長が170以上あって、足が長く細い体に、整った顔はイケメンという分類に入るだろ。茶色に染めた髪は綺麗な色で風が吹く度に人目を引きつける。

弘樹は魅力的な男だ。


「そうだね。一緒だったらいいね。」


「玲華は寂しがり屋の泣き虫だからな。」


なっ!?
真っ赤に驚いた顔した玲華を見て弘樹は楽しそうにいたずらに笑う。


「昔はよく、一人になると泣いて、俺の後をついて歩いてたじゃん」


「いっ…いつの話しをしてんのよっ!!幼稚園の時と今は全然違うわよっ!」


玲華が必死に否定するのを見て弘樹は楽しそうに、「分かった分かった」と頭を撫でてくる。

あの頃とは本当に全然違うんだからー

あの頃は子供で何も分からなかったけど今は立派な女だもん。

恋を知った、立派な女だもんー…




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